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釣り場 : 大分県

Writer : 編集部

Residence : 大分市

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乙津シーバスを狙い打て

2015年 7月 23日 10時頃

7月下旬。やっと梅雨明けを迎えるかと思われたが、まさかの台風上陸や連日の大雨と大シケ。荒れた天気とジメジメした夏の暑さが相まって、釣りどころか外出するのも億劫になる。とは言いつつ、今週もメバリングやアジングなどのライトゲームから磯のヒラスズキ、マダイ、青物を狙ったショアジギングまで雨風の強い中、様々な釣りを楽しんでいた。釣果は決して満足いくものではなかったが、どれも十分楽しめる釣行となった。

「何をやっても釣れない日」…釣り人なら誰もが一度は経験があるのではないだろうか。私はこの「釣れない日」を何より大切にしている。それは「何故釣れないのか?」を真剣に考えるいい機会になるからだ。アタリの有無はもちろん、潮の流れやベイトの種類によっても、釣果に大きく影響してくる。創意工夫を凝らして、日々変わる海の状況に対応していく。そうする事で、より自分の中の引き出しは増え、必ず結果はついてくる。釣れた日が大きな一つの「結果」とするならば、釣れない日は釣れる日のための「過程」であると考えれば、釣りはもっと楽しくなるはずだ。

7月23日、小潮。今回は前回の記事でも紹介した乙津の河川に再びやってきた。今度のターゲットはチヌではなく、シーバス。普段、私が好んで向かう乙津川のポイントでは、チヌはもちろんシーバスもよく釣れる。最初は混在して釣れているかに思えたチヌやシーバスには、実は規則性がある事が、釣行を重ねる度に分かってきた。それは手前にある流れ込み付近ではチヌ。対岸の林が生い茂るカバーの周りではシーバスが釣れるいう事だ。これは100%とは言い切れないが、少なくともデイゲームに関して言えば、この傾向は限りなく強い。私なりに考察した結果、これは双方の習性によるものが大きいと感じる。チヌは水面の泡を利用して気配を消す事ができ、尚且つ効率良くエサを食べる事が出来る流れ込みを好む。一方のシーバスは日中の日差しを嫌い、より厚いカバーの下に身を隠して流れ着くベイトを待ち構えている。つまりは、それぞれの習性をもとに住み分けが出来ており、それを利用し魚種を絞って狙う事が出来るという訳だ。

という事で、40m程キャストして対岸のカバー際に狙いを定めて釣りを展開していく。まずは、様子を見ながら軽くキャスト。それから徐々に飛距離を伸ばしていく。最初から際を狙い過ぎると対岸の茂みに着地して、せっかくのルアーをロストする事になりかねないからだ。いよいよカバーの際ギリギリまで落とすことが出来たら、今度は着水と同時に間髪入れず巻いて来る。イメージとしては着水音に気付いたシーバスがルアーを意識した瞬間にアクションさせる様な感覚で行うと良い。すると「ゴンッ!」、読み通りの明確なアタリ。ストラクチャーに巻かれない様にドラグをきつめにセットして、一気にカバーから引き離す。ある程度寄せて来たら、今度はエラ洗いされない様にロッドで上手くいなしながら慎重にヤリトリを進める。

いよいよ足元まで寄せて来た。サイズは小さいようだが、狙い通りのシーバスだ。ギラッと光るシーバスの口元を良く見るとフック1本。それも薄皮1枚。非常に無理の出来ない状況だ。早々に取り込みたい所だが、ここは最善の注意を払い弱るのを待つ。時折来る躊躇無い突っ込みを体全体で避わしながら、ゆっくりと足場の低い所へ誘導する。そして浮いて来たところを最後はハンドランディングでキャッチ。サイズは41㎝と小振りなものの、ヒレやウロコにほとんど傷の無い綺麗なシーバス。ここ乙津川のシーバスで最大の魅力は、何と言ってもこのコンディションの良いシーバスに出逢える事にある。このためだけに乙津川でシーバスを狙っていると言っても過言では無いくらいだ。

続けて正面から少し右側のカバーの一際濃いスポットをピンポイントで狙っていく。着水すると同時にその少し奥で水面から不自然な波紋が立つ。もう一度同じ所へキャスト。瞬時にコッ、コッとショートバイトが2 回。カバーの影からルアーが出る直前、ガツンとひったくるようにバイト。ヒットした瞬間、必死に元居たカバーへ戻ろうとする。こちらも巻かれないように必死に耐え凌ぐ。これもさほど大きくは無いが、カバー周りでの大ジャンプはかなりスリリング。いい掛かり方をしているのか、エラ洗いを繰り返すが、一向に外れそうな気配は無い。そこで少々強引にランディング。52㎝のこれも凄く綺麗なシーバス。思った通り、今度はきっちりフッキングしていたようだ。

ここで、潮も下げに入り水深も浅くなって来たため、潮位が上がるまでしばらく休憩を挟む。そして、午後11時。再び満潮が訪れた。釣り場へ戻ると何やら水面が騒がしい。奥の方でどこと無く聞き覚えのあるような、ド派手なボイル音が聞こえてくる。ひょっとしたら…と、タックルバックから取り出したのは、チャターベイト。ボイルがあったポイントへキャスト。ゆっくりフォールさせると、既にもう何かが食っている様子。ラインを少し送ってから渾身のフッキングを決めると、ここで予想が確信へと変わった。突如、今までルアーを咥えたままジッとしていた魚が暴れまわる。豪快で重量感がある引きに、ライトタックルはフルベント。面白いので、しばし魚とのヤリトリを楽しむ。上がって来たのは、愛嬌のある顔が特徴的なナマズだ。

ライギョやナマズが居るという情報は聞いていたものの、乙津川では初のナマズ。ナマズやライギョなどの淡水魚とスズキやチヌが一緒の河川を泳いでいるという光景は、改めて考えてみると何とも不思議な感覚であった。その後1時間程粘るも、先ほどのファイトで警戒されてしまったのか、魚からの反応は得られず終了を迎えた。多種多様な魚が狙える乙津川。試行錯誤を繰り返し自分だけのパターンを見つけて、釣りを組み立てていく面白さがここにはある。

Text & Photo by 伊水 衣鳴

筆者のタックル

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