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釣り場 : 大分県

Writer : 編集部

Residence : 大分市

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渓流ベイトフィネスという選択

2016年 5月 5日 12時頃

皆さんは「ベイトフィネス」というものをご存じだろうか。ベイトフィネスと言えば、バスフィッシングのイメージが強いが、実は近年、渓流でも活躍する機会が増えてきている。従来のように「軽いものはスピニング」といった今までの固定概念を覆す高性能ベイトリールの登場により、遂に渓流の舞台にも日の目を見る様になったベイトフィネス。それも、やはり肉抜きによる徹底したスプールの軽量化や小型化し抵抗を極限まで減らしたベアリングなど様々な技術が目まぐるしい進化を見せ、スピニングでしか投げられないと言われていた領域の軽量なリグまでもベイトリールでストレス無く投げられる様になったからに他ならない。では近年なぜベイトリールが渓流で活躍しているのか。また具体的にどんなメリットがあるのかといった所を、これから順を追って説明していきたい。

従来ベイトフィネスでは「ノーシンカーワーム」や「スモラバ」等で使われるいわゆる「打ち物」の使用が多い事もあって、ギア比は7・1や8・6など全体を通してハイギア傾向にあるため、手返しが良く流速の速い渓流においてみても使い易い。また、糸ヨレがなく人的ミスが無ければ、ほぼライントラブルも発生しないので、ストレスフリーな釣りが楽しめるという事も魅力の一つである。そして何より岩陰に隠れている警戒心の強いヤマメを引きずり出すのに最適なベイトリールの持つ抜群のアキュラシー性能は特筆すべきものである。

しかし、そんなベイトリールにも「バックラッシュ」という最大の弱点がある。渓流において、バックラッシュはリスクが大きく、特にシンキングミノーを使用する流速の速い場面では、バックラッシュを修復している間にルアーが流され、そのまま根掛かりに繋がる可能性は非常に高い。この事を考慮し、ブレーキ設定は余裕をみて調整することを念頭に置いた上で、使用するルアーは4g前後を選ぶと風の影響を受け難く扱い易い。

また、スピニングリールと異なり低弾道キャストが決まり易いと言った利点を生かし同じポイントであっても、全く違ったアプローチの方法で攻めるといった釣り方が出来るのも、この釣りの面白いところ。さて、次に写真を見て頂きたい。ここは宮崎県と大分県の県境に位置する藤河内渓谷の何気ない開けた場所を撮ったものだが、奥にある大きな岩と岩の影へルアーを送り込むのは、スピニングリールでは容易に出来る事ではない。ところが、ベイトリールとなると、多少慣れた人なら比較的誰でも容易にキャストする事が出来る。こう言った応用の幅が広いベイトリールの強さが、更なる釣果を生むキッカケとなる。

渓流では先行者を追い抜いて釣りをする事は出来ない。特に警戒心の強いヤマメとなると、先行者の後追いは断然不利になる。その様な状況でも、スピニングでは到底探り得無いポイントへルアーを運んでやる事で後追いでも圧倒的な釣果を出せるのは、まさにベイトフィネスならではの釣り方だと言える。川伝いに釣り歩いていると、沢山のオーバーハングに出会う。その一つ一つが今までスピニングリールでは諦めて通り過ぎていたポイントだっただけに、今回の釣行では全てが新鮮に感じる程、ルアーをキャスト出来るポイントが多く事実それに比例して釣果は伸び続けていく。

いつもの倍以上の手数でルアーをキャストしながら釣り上がって行くと、最後に大きく深い沢に辿り着く。その沢の壁沿いスレスレをミノーで平打ちさせて来ると、これまでに無いような体高のある綺麗なヤマメが姿を現した。一度体験するとその圧倒的な釣果に魅せられるベイトフィネスという一つの可能性。皆さんも渓流に行く際は、渓流ベイトフィネスという新しい選択肢を試してみてはいかがだろう。

Text & Photo by 伊水 衣鳴

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