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釣り場 : 大分県

Writer : 編集部

Residence : 大分市

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乙津川の良型チヌをゲットしよう

2019年 7月 2日 8時頃

大分市近辺でチニングシーズンが本格化して、早いもので3周間が過ぎた。雨は雨季に入り、一層強さを増すばかり。今回は前回に引き続き、乙津エリアのチニング事情をご紹介していきたい。以前のチニングでは、手の平から足の裏サイズのチヌが群れを成しており、比較的ライトゲーム志向の釣りを展開した。サイズは終始控えめで、今後の展開に期待したい。と締めた所までが、前回の流れだったと記憶している。今回はその後、具体的にどの様に変化して、どういったパターンになっているのか。実釣を交えつつ説明していきたい。

7月2日、大潮。梅雨の前線が停滞しており、もう1週間程雨が降っている。十分過ぎるほど濁りが入ったこの川には、本当に魚が居るのだろうか。そんな不安を感じながらも、雨脚が弱いタイミングを見計らっていざ出発。ライトタックルを片手に意気揚々と乙津川へ向かった。まず、エリアに入って驚いたのはボラの稚魚、いわゆる「イナっ子」の大群が浅瀬に集まっている事だ。前回の釣行では生命感が幾分薄かったために、この変化には遠目からでもすぐに気が付いた。

これだけ雨が降り続けば、水温も多少は下がっているだろう。活性もさぞかし下がっているだろう。といった憶測は良い方向に裏切られ、水面は意外にも賑やかだ。足元下からは、時折派手なライズと共に、シーバスが追いやられたイナっ子めがけ、口を大きく開けて捕食している様子が見える。その様子をしばらく観察していたものの、一向にこちらの姿には気がつかず夢中で捕食活動を行っているようだ。逃げる気配もなく折角なので、本命とは違うものの手始めに、この手を伸ばせば掴めそうな距離にいるシーバスから狙ってみたい。

まず、釣り人の影を見せないようにゆっくりと後退。一応、再度死角から立ち位置を確保し、アプローチしてみる。今回、こんな事になっているとは思いもせず、チニング用ルアーのみを持参している。この雨天の中、専用のタックルを取りに戻るのも煩わしい。急遽、間に合わせではあるが、ここはルアーボックスからサイズ感も丁度良さそうなエコギアの「ブリーマーバイブ」を代用しよう。

雨や濁りが入っているとはいえ、目の前に落とすと変に警戒心を煽ってしまう可能性がある。そこで大幅に沖向きへキャスト。ルアーを中間ラインまで沈め、1秒間に1回転程のペースでリトリーブ。ブルブルとした振動を穂先で感じながら巻いてくる。スイッチの入ったシーバスならば、恐らく一発目で何かしら反応があるだろう。目の前をしっかり通す様なルートを予め決めておき、ルアーを一定スピードで巻き上げてくる。すぐさま確かな手答えと共にひったくる様にルアーを加えたシーバスが、沖に走っていく様子が見えた。やはり一発目が勝負だった様だ。

まさに思い通りの展開。釣られたシーバスの後を追って同サイズ程度のシーバスが数匹ほど確認出来るが、雨脚の強まる気配が再び漂い始めたため、準備運動はこれまで。早速本命のチニングへ移行する。視界は霧雨により非常に見難くあるが、よく目を凝らせば、時折チヌのボイルが波紋の中に点々と混じっている事にも気づいた。そこで円弧状に広く遠く探りつつも、チヌらしきボイルを待つ。何が正解かは、まだ不明な状態だ。ここは先程のシーバス同様、捕食の際など活性が上がるタイミングを狙って、じっくりチャンスを伺っていこう。とは言っても、毎年通い詰めているポイントという事もあって、統計的にチヌが固まるポイントは、大体検討が付いているのだ。ほぼ間違いなく反応があるのは、写真の通りだ。ここはボトムから傾斜を覗き込むように見ると水に沈んでいる下半分、いや3分の1程度が若干内側にえぐれており、いわばスリットの様になっている。チヌはカニやゴカイ等のエサが効率的かつ、合理的に捕食できる事から、長雨の際には高確率でここの隙間に居着いている。

この際に上手くルアーを通す事が出来れば、大体その日の調子は分かってくるのだ。岸壁でラインが擦られる形になるため、かなりリスキーな形にはなるが、キッチリ魚を制御出来れば、フロロ4lb程度でも余裕を持って上げてくる事も可能になる。とにかくここではアタリがあったら、躊躇なくアワセる事が最重要視される。ほんの少しでも油断すると、チヌの頭をこちらへ向けられず、内側に入られて漏れなくゲームオーバーだ。

釣ったチヌをリリースしていると、今度は反対側の岸壁際で小さなボイル。これを見逃さないよう、すぐにルアーをキャストする。今度は着水と同時に、リトリーブを開始。この時チヌは確実に上を意識しているはずなので、リトリーブスピードはかなり速めだ。警戒心の強いイメージがあるチヌ。意外かも知れないが、チヌのボイル打ちでは、その成功率はかなり高い。特に水深が浅いとなれば尚更で、慎重で臆病な反面、エサに対する執着心、好奇心も強い。それがチヌという魚なのだ。

巻き始めの瞬間、岩にルアーが当たった様な根掛かりに近い独特のゴツゴツした感覚がある。これがチニングにおける良型チヌのアタリである。シッカリ口元にハリを貫通させたら、これも先程同様フロロ4lbで突っ込みをいなしながら浮かせてくる。良型チヌの引きはやはり格物。釣る度にそう実感させられる。多くのアングラーを夢中にさせるだけあって、トルクフルなファイトは、只々最高の一言だ。特に5ft前後、ソリッドティップのロッドを根元までフルベントさせながら釣る釣り味は、昔ながらのイカダ、カセ釣りを彷彿させる。

さて、早朝6時から釣りを開始して、気がつけば午前11時を回ったところ。31cm、38cmを先程同様にボイル打ちで1枚ずつ追加した所で、先程まで小粒だった雨も次第に大きくなる。次第に写真撮影もはばかられる事態になってきた。雷や増水こそ無いが、今回はこれ位で納竿した方が良さそうだ。前回は丁度チニングシーズンの入り口であったためサイズが安定しておらず、乙津川の真骨頂を見ていただくことは出来なかった。今回やっと、チニングシーズン本格化。雨が降る日が絶好のチャンスだ。と声を大にして言える結果となったと考えて良いだろう。また、毎年9月中旬までは雨の日、特にサイズの良い本チヌが河川を上がってくる。これから梅雨も明けて、晴れ間が続いて行くだろう。しかし、夏特有の夕立ちや雨雲の動きを感じた際には、このチャンスを思い出して、ぜひ参考にしていただきたいと考えている。

Text&Photoby伊水衣鳴

筆者のタックル

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