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釣り場 : 大分県

Writer : 編集部

Residence : 大分市

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夏の渓流フィッシングを楽しもう!

2020年 6月 14日 13時頃

6月中旬を皆様はどうお過ごしでしょうか。日中はすっかり蒸し暑くなり、逃げ込む様に入店した涼しい釣具屋さんの店内には、キスやマゴチと言った夏魚の釣果情報が並んでいる。そんな中、一際目を引くのは「遊漁権あります」の文字と煌びやかな渓流のミノー達。ゴールデンウィーク辺りから徐々に活気が溢れ始める渓流フィッシング。その中でも6月の梅雨入り前は、降水量が少なくエサとなる羽虫は多いものの、中々難しい時期にもなる。

とは言え、減水も捉え方によっては武器になる場合も多い。例えば源流付近で釣りをする場合、普段は水深が深くて進めない場所にも、この時ばかりは容易に入れたりする。

また、普段は入水し無ければならない場面でも、魚にプレッシャーを感じさせる事なく陸からアプローチを行う事が出来る点でもメリットはある。即ち、一言で言えば普段は釣れない魚が釣れるチャンスという事だ。

しかし、そうは言ってもやはり減水=釣れない。と言う構図はかなり定着しているのではないだろうか。減水によって釣れなくなる原因は単に狙える場所の有無や水深の問題だけではない。それは魚の居つく場所が大きく変わってしまう事にある。比較的浅いポイントに付くヤマメは、鳥や野生動物等の外敵から身を守るため、岩や木々の影、流れの落ち込みにある白泡の中に身を隠す習性がある。減水により水深が更に浅くなれば、幾ら大きな岩の下に隠れたからと言って、野生動物から狙われるリスクは当然高くなる。

また、流れが弱くなると白泡の範囲も限られてくる。この事から、魚からすれば隠れる場所も無く警戒心は最高潮だろうと安易に想像出来る。とは言え、魚も一切エサを食べない訳ではない。この様に魚から見て絶対的に不利な状況下で、唯一魚が自身を守り易くなるポイントがある。それが「足元」だ。

動物や人が岩を踏む音、茂みを掻き分ける音、樹々を踏み抜く音。これらがいち早く察知出来るのが「足元」と言う訳だ。こういった逃げ場が無い状況では「隠れる」より「いつでも逃げれる」に優先順位がシフトしている様な印象を受ける。反対にアングラー側の心理としては少しでも深場に精度良く投げ込もうと無意識に水場との距離が短くなる傾向にある。まずは安易に近付かず、遠距離から足元沿いを狙ってみる。これが減水期の鉄則だ。

さて、これらを踏まえて減水期における注意点についても触れておきたい。注意点としては、冒頭でも触れた通り、普段進めない場所が減水の影響で進める様になると言った点についてだ。

まず初めてのポイントへ入ったらいつも以上に慎重に釣り進む事を心掛けて頂きたい。人が入れない場所は爆釣する機会も決して珍しく無い。むしろ渓流の場合、その様なエリアは記憶に残る程釣れ続く事がほとんどだ。嬉しい反面、そこには様々な危険が伴う。山菜採りやキノコ狩りに出かけた人が山で遭難する事件。誰もがニュースや新聞等で一度は聞いたことがあるだろう。大体の場合、皆口を揃えて言うのが「気が付けば帰れなくなっていた」と言う一言だ。そう、人は何かに集中すると周りが見えなくなる。

それは釣りも同じ事で、初めて見る景色と普段はあり得ない程の釣果により、岩の苔や急な深み等の確認が疎かになる他、普段は断念する様な地形であっても、無理に飛び越えたり乗り越えたりしようとする心理が働いてしまう。そしてこれが恐ろしいのは熟練者ほど「自分は大丈夫だ」、「今までの経験値があるから」と言った考えに陥ってしまう所。かく言う筆者も数年前に初めての場所で転倒し、あばらの骨を2本程折った苦い経験がある。転倒後何とか自力で帰る事が出来たものの、道中は生きた心地がしなかったのをよく覚えている。

この様な事から最悪の場合、帰ることさえ困難になる上、携帯の電波が圏外で正確な場所も分からず助けも呼べない。と言った危険がある事も釣りをする上では想定しなければならない。よく安全対策がバッチリなら、もしもの事態も大丈夫だ。と、ついつい思い込んでしまう釣り人も多いが、道具による安全対策は、人による安全意識があるからこそ役に立つもの。幾ら高性能なライフジャケットやスパイクシューズがあったとしても道具への過信は絶対に避けたい所である。

これから夏になりレジャーシーズンが訪れる。それと同時に毎年起こる水難事故。是非、安全に気をつけて、梅雨入り前の渓流フィッシングを楽しみ尽くしてもらいたい。

Text & Photo by 伊水 衣鳴

筆者のタックル

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