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釣り場 : 大分県

Writer : 好釣楽子

Residence : 大分県由布市

Club :

Pride :

初めての獲物はブルーギル

2012年 9月 22日 17時頃

 今秋、孫のはるとが釣りデビューです。獲物は、手長エビ。というのも、ザリガニを捕りに行ったもののエサは掴むのに捕れなかったというので、よくよく話を聞きハサミの形状などを確認させたところ、相手はザリガニではなく手長エビだったようなのです。それで、手長エビなら簡単に釣れるわいということでの釣行となった次第。息子も加わり、3人仲良く自転車で近くの川へレッツゴー。目指すは、先日、孫が息子と来た時に隙間に動く細長いハサミを見たという場所。しかし、あいにくと水位があがっており、仕方なく手前で釣ることに・・・。
 釣りが初めてなら、釣竿を見るのも初めてです。仕掛けなど知る由もありません。息子は釣りには不調法。なので、釣具の用意は爺の仕事です。竿袋から取り出した竿に仕掛けをセットしてエサのミミズを鋏でカット、針付けして、投入します。そして、獲物はなんでもいいから、とにかく手元に伝わるブルブルとした感触や獲物をゲットしたときの喜びといった釣りの楽しさを実感させたいと、竿の持ち方から手ほどきして孫に手渡します。
 このとき、脳裏によみがえる苦い思い出。実は、息子が目の前の孫と同じ年頃のとき、大失敗をしているのです。それは、息子が釣りの楽しさを知り始めた、サビキでのゼンゴ釣りは十分にこなすようになり、キスの投げ釣りを始めた頃のことです。竿の握り方やリールの操作、ラインを離すタイミングなど教えて、2度3度と上手く投げていたのに、あろうことか一度の失敗に激怒してしまったのです。いかに短気とはいえ、まったく救いようのない愚行で、今思い出しても赤面します。当然ながら、ショックを受けた息子は萎縮してしまい、以後、釣りの「つ」の字も発しなくなりました。
 アァーッ、それから30年。その息子が父となり、子供にせがまれての釣行。爺となった小生は息子の気持ちを察して、2度と愚行は繰り返さないと固く決心するととともに、どうか釣れますようにと八百万の神々に祈ります。
 しかし、増水して川の相が変わったのか、時期を失したのか。シモリ玉には何の変化ありません。孫もつまらなそうで、持った竿先も所在なさげです。そこで、ゆっくりあげさせます。と、竿先に、傍目にもわかるグルグルとしたアタリ!びっくりして、孫が目を見張ります。それでもしっかりと竿をあげてゲットしたのは、な、なんと、ブルーギル!
 「おー、釣った、釣った」「すごいなー」の声に、孫が誇らしげです。何が起きたのかよくわからいといった表情を浮かべながらも、「僕ってスゴイかも」と得意満面の笑顔。他方で、息子と二人、ブルーギルが身近な河川にも広く生息していることを窺わせる一事に驚きは隠せません。
 再びの感激を求める孫にせかされてエサ付けをします。今度は、孫が自分で仕掛けを投入します。教えたとおりに、そーっとテトラとテトラの隙間に落とし込んでいます。「よしよし、なかなかスジがいいわい」と、ジジ馬鹿が独りほくそ笑みます。孫はといえば、何度か投入を繰り返し、聞き合わせする様もそれなりなってきました。
 こうした中で、待望のアタリです。聞き合わせしようとゆっくり竿を持ち上げたとき、竿先をグーと持ち込みました。すかさず、「竿を立てるんど!」と声をかけます。応えて、孫も竿を立てようとしますが、なかなか思うようにはなりません。それでも、竿の弾力がきくところまでは立てることができ、頑張ってゲットしたのはマブナです。
 いやいや、よかったよかった。当初の目標である手長エビではありませんが、初めての釣行でお魚さんゲットです。エサ付け担当の爺はうれしい限りです。息子は、2尾目のマブナをゲットしたときになってようやく写真に収めることに気づいたようです。
 その後、ハエを2尾釣りました。わずか1時間あまりの釣行で4尾釣ったのがよほど楽しかったのか、次週も行こうと言います。仕掛けもつくれず、エサ付けもできませんが、少なくとも「釣る」ことの面白さや楽しさは感じたのでしょう。これから先、徐々にレベルアップして、いろんな釣りを楽しんでもらいたいと思います。そして、30年前の大失敗をずっと後悔してきた爺が心ひそかに願うのは、息子に代わって孫が釣りを愛する良き同好の士となってくれることなのです。

筆者のタックル

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