TOP ≫ 筏/川/ルアーTOP ≫ 釣行記事

釣り場 : 熊本県

Writer : 編集部

Residence : 大分市

Club :

Pride :

なめたらアカン、テナガエビ

2016年 5月 20日 14時頃

テナガエビ…、子供でも簡単に釣れる梅雨時のメインターゲットとして、あまりにも有名である。しかし、いざ現場に赴いてみると「釣れませんでした」という答えが返ってくる事が多い、不思議なターゲットである。そもそも魚類ではないのだから、魚釣りの範疇かどうかも怪しい。しかし、釣りバリにエビが掛かってくる不思議さと、食味の良さが人気で、毎年この時期になると、この釣りの話が必ず出てくる。

5月半ばのある日、シーバス狙いで加勢川の六間堰を見に行った時、石組の隙間に糸を垂れている人を見かけた。缶の中には釣れたエビもキープされていた。翌日の夕方、私もそこで釣ってみる。1・8mのノベ竿に、シモリウキの仕掛け。タナはベタ底なので、ウキは水面に出ている必要はない。むしろ水中ウキとして使うつもりで多めのオモリを付ける。ハリはタナゴバリ。それにキジ(ミミズ)や赤虫を小さく通し、刺しで餌付けする。その仕掛けを石の隙間に垂らしてゆく。昨日の常連さんは、今日も来ていた。しかし、「今日は潮が良くないかも」と言い残して早々に引き上げて行く。

石の隙間を探り続けること2時間。潮が下げ止まりから上げに変わった時、それは来た。水中にあったシモリウキが潮流に逆らって動いた。竿を上げてみると、「ビクッ!」という感触だけで空振りに。急にアタリは多くなった。仕掛けを下ろせばウキが動く。テナガエビ釣りの定石通り20秒程待って上げるが、空振りばかりである。もしや? ハリに掛からない程エビが小さい? あえて逆を行ってみる事にする。早上げ禁物であるが、モエビみたいな小物にエサだけ食われても時間の無駄だ。ウキが動いたら、竿先を少し上げて聞いてみる。引っ張る力が弱いと思ったらそのまま引き上げ、少し強い手応えだったらそのまま送りこんで待つ。こうしてみると、小エビはアタリばかりが大きい事が分かる。どうもエサを掴んで泳ぎ回るらしい。大きい奴はむしろ、少ししか動かない。そっと聞き上げた仕掛けが、少しだけ引っ張り返された。10秒待って祈るような気持ちでそっと竿を上げると…、ビクンビクンと、割りと大きな手応えで引くので、大きいのが来たかと思った。しかし、胴体の長さは7㎝程で大した大きさじゃない。しかし、ガラス細工のような体をピンピン躍らせ、長い腕を振り回すその姿は、紛れもない本命だ。

釣り方が分かった頃に日が暮れてしまい、ウキが見えなくなった所で終了。初日の釣果はわずか3 匹。簡単に釣れると思ったらオデコを食らう可能性すらある。やはりナメたらアカンのである。「簡単に釣れる」というのは、最盛期に最も良い時間、最も良いポイントに入った場合の話なのである。時期が早かったせいか、釣り方も聞いていた釣り方とは違った。「早上げ禁物」も小物が多い時にはかえって良くないようである。横移動するウキが止った時点で聞き上げするのは、基本に反するが場合によっては「アリ」だ。ポイントも「障害物際」と言われているが、潮が引いた時に完全に干上がる単体のテトラポットみたいな物は望み薄。完全に引いてもエビの隠れ場所が干上がらないテトラ帯のような場所が良いだろう。時間帯も大切だ。エビは潮の満ち引きに合わせて移動している。狙い目は水深1m以内だ。それより深いとウナギ等に狙われやすくなるのだろう。しかも、流れが強いとアタリが極端に少なくなる。上げ止まりか下げ止まりとまずめ時が重なる時間が最良と思われる。

そのような教訓を得た5月17日の午後4時、白川の井樋山堰に来てみた。ここは河口から一つ目の堰。シーバスやウナギ釣りのポイントとして有名である。潮時は上げ止まり間近で、流れは弱い。予想通りならすぐにアタリが出る筈だが…。浅い所を探してテトラの間に仕掛けを入れる。アタリはわずか数秒で出た。水面下3㎝程にあったウキが斜めにゆっくりと引き込まれた。聞き上げするまでも無い。これは釣れるサイズのアタリだ。基本通り20秒程待ってから、そーっと上げてみる。ビクン! ビクン! とあの引きで1投目から本命が上がってくる。

釣れる時間、釣れる場所に来れば、なにも難しい事は無い。モエビみたいな小物に仕掛けを弄ばれる事も無い。アタリが来れば、まず釣れるサイズだった。ただ、エサは頻繁に替えなければいけなかった。空振りが続いて汁を吸われたキジは、極端にアタリが少なくなった。こんなに高確率でヒットするなら、置き竿も用意しとけばよかった。置き竿の方は、藪から切ってきた竹に糸とオモリ、ハリが付いている程度の物で良いだろう。この日は専用のエビバリ2号も使ってみた。タナゴバリより掛かる率が良いようである。しばらく仕掛けを下ろせば釣れる嬉しい時間が続いた。金峰山の山並みに太陽が隠れ、遠く雲仙が紫色に霞む頃、潮の流れが速くなり、アタリが急に少なくなる。対岸にはシーバス狙いで来た人の車が入ってきた。シーバスロッドは車に乗っているが、今日は早く帰ろうと思う。エビをつまみに一杯やらねばなるまい。

簡単なようで難しいターゲットであるテナガエビ、これから梅雨入りとともに最盛期となり、各地の河で釣れるようになる。食べたら美味いが、ナメたらアカン、テナガエビ。皆さんも挑戦してみてはいかがだろうか。

HN/妖怪熊河童・記
釣れる時間、釣れる場所に来れば、なにも難しい事は無い。モエビみたいな小物に仕掛けを弄ばれる事も無い。アタリが来れば、まず釣れるサイズだった。ただ、エサは頻繁に替えなければいけなかった。空振りが続いて汁を吸われたキジは、極端にアタリが少なくなった。こんなに高確率でヒットするなら、置き竿も用意しとけばよかった。置き竿の方は、藪から切ってきた竹に糸とオモリ、ハリが付いている程度の物で良いだろう。この日は専用のエビバリ2号も使ってみた。タナゴバリより掛かる率が良いようである。しばらく仕掛けを下ろせば釣れる嬉しい時間が続いた。金峰山の山並みに太陽が隠れ、遠く雲仙が紫色に霞む頃、潮の流れが速くなり、アタリが急に少なくなる。対岸にはシーバス狙いで来た人の車が入ってきた。シーバスロッドは車に乗っているが、今日は早く帰ろうと思う。エビをつまみに一杯やらねばなるまい。

簡単なようで難しいターゲットであるテナガエビ、これから梅雨入りとともに最盛期となり、各地の河で釣れるようになる。食べたら美味いが、ナメたらアカン、テナガエビ。皆さんも挑戦してみてはいかがだろうか。

HN/妖怪熊河童・記

筆者のタックル

つり太郎WEB内を検索

バーコード