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釣り場 : 熊本県

Writer : 編集部

Residence : 大分市

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シーバスの謎について考える

2016年 11月 2日 14時頃

11月の声が聞かれるようになれば、シーバスシーズンもたけなわとなります。この時期、落ちアユやコノシロといった分かり易く、釣り易いパターンの発生が期待されますが、気候変動のせいか、近年中々思い通りにならないことが多いようです。去年発生したパターン通りに釣れなければ、今年もまた謎解きを一からやり直さなければいけないわけで、それが悩ましくもあり、この釣りの醍醐味でもあります。

パターンにハマらなければ釣れないのか?

例年のパターンで釣れなくなった場合でも、多くの場合、シーバスは例年釣れている辺りに来てはいるようです。例えば、私が行き付けている白河の堰では、この時期、堰から落ちアユが流れ落ちてくる場所を狙うのが定石とされ、それ以外の場所は無価値とすら思われていました。しかし、今年は上流の阿蘇が地震でひどい山崩れとなり、夏の間中続いた泥濁りでアユは壊滅的打撃を受けました。そのせいか、今年は落ちアユパターンは発生していません。いつもの好ポイントは沈黙を続け、この堰自体が終わったかのように思われていますが、実際はそうでもないようです。落ちアユが居なくても、シーバスは代わりに他の淡水魚を食って暮らしています。釣り上げたシーバスの胃の中を見てみると、コイ、フナ、タナゴ等の様々な小魚が出てきます。きっと、大水などで流されてきた小魚が、海水にやられて弱ったところを食われているのでしょう。そういう視点からこの堰を改めてみてみると、落ち込み以外にも潮目ができる浅瀬や、満ち潮に乗って魚が通るチャネル、弱った魚が吹き溜まる反転流など、宝の山であることに気付きます。

照らすべきか、照らさざるべきか

シーバスは、河口域において最も強い魚である反面、最も数が少なく、偶然に頼っていたら最も出くわす可能性の低い魚であると言えます。従って釣り人は出会う確率を上げるために、確実に釣れるポイントに、確実に届くルアーを投げる事となります。タックルの進歩も日進月歩で、スレていないポイントは日々遠く、そして深くへと手が届きにくくなってしまっています。そのせいでしょうか? 最近は、足元がかなり盲点になっているようです。私が子供の頃、海の夜釣りと言えばチヌかメバルで、それは防波堤の足元狙いであるためか、戦争中さながらの灯火管制は当たり前でした。タバコの火すら水面に映らないよう注意していたものでした。しかし、高性能タックルで、70m遠投するのが普通になった今、釣り人は普通に足元の水面を高輝度LEDランプで照らしながら釣りをしています。これ、もったいないと思いますよ。

私はバルサの木で作った自作ルアーで釣っています。レトロなルアーでおよそ20年ぐらい前の釣りをしていますが、それでもそこそこに釣れています。何故かと言えばそう、足元が竿抜けポイントになっているからです。

木で出来た固定重心のルアーはせいぜい30m位しか飛びません。風が吹けばすぐに20mに落ちるでしょう。それでも岸辺近くは満ち潮時ともなればエビやハゼ、ボラの子などが集まる好ポイントなんです。もし、岸近くで水面がざわついていたら、明かりを灯さずにそっと近づき、ルアーを通してみてください、思わぬ金脈を発見するかもしれません。

ポイントを取るか、情報を取るか

シーバスは比較的釣れるポイントの限られる魚です。釣れる場所と釣れない場所の差は大きく、釣りはしばしば場所取りから始める必要があるほどです。今釣っている場所に、他の誰かがエントリーしてきたら、貴方はどうしますか? 多くの場合、そのまま良い場所をキープするのが正解となりますが、明け渡してしまうのも一つの手です。

一人の釣り人が、同じ場所で同じような釣り方をしていて釣果が上がらなかった場合、ポイントのスレが進行してますます釣れなくなるだけの事も、往々にしてあります。そんな時は、場所移動がてら情報交換をした方がよっぽど良い事だってあるんです。「そこの流れでアタったんだけど、乗らなかったんですよ」と情報を提供すれば、「あそこで、あのルアー使うと釣れるよ」なんて言う新たな情報がもらえることがあって、私はしばしばそれでオデコを免れています。

シーバスはエサ食いが下手なのか?

シーバスをやっていると、連続バラシに苦しむことが多々あります。「エサぐらいちゃんと食えんのか!」と頭から湯気を出しながら鬼アワセを連発することもありますが、どうやらそれ、逆効果になっているようです。夜間、シーバスが小魚を襲う時の勝ちパターンは、水面に居る小魚に後ろからそっと近付いて真下に回り込み、頭から一気に吸い込んでしまう方法のようです。小魚は前に走り出すことはできても、素早く後退することは不可能です。足で踏ん張ることも不可能だから、周囲の水ごと吸い込んで頭を口の中に向かせてしまえば、あとは口の中に飛び込んでくるだけです。

つまり、シーバスが正確にルアーの頭を狙えば、フックはエラか腹に掛かることとなり、掛かりが浅くてバラシを連発してしまうわけです。こんな日は、魚が掛かってもあえてアワセは入れず、ダラダラと時間をかけて引き回して、複数のハリを体に掛けてしまうのが正解のようです。こうなってくるとルアーのデザインも、もうちょっと進化の余地があるかもしれません。頭に食ってきてもちゃんとハリ掛かりするようなミノーは作れないものか…。今、コオロギの声を聴きながら考えているところです。

HN/妖怪熊河童・記

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